• 音楽好きのための家具屋

    確かこのバンドを知ったのは、音楽雑誌に載っていたブルーハーツのインタビュー記事の中だったはず。

    それは、メンバーが自分の好きなレコードを10枚持ってくるという企画で、「棚の端から10枚持ってきた」というヒロトのレコードの中の1枚が、このザ・ダムドの『Damned Damned Damned』だった。

    何と言っても、このジャケットでこのバンド名でこのタイトルだ。まさにパンク以外の何物でもない。

    ロックに目覚めたばかりの中学生にとってはインパクト絶大で、「これは何が何でも聴かなければ!」と思ったものである。

    しかし、当時はこのアルバムのCDが手に入らず、結局聴くことができたのは高校の頃。

    まさしく、最初に受けたインパクトのイメージ通りの、エネルギッシュすぎるロックンロールが炸裂していた名盤だった。

     

    セックス・ピストルズ、ザ・クラッシュと共に、3大パンクバンドと呼ばれていたザ・ダムド。

    世間を引っ掻き回し、パンクのラディカルな局面を担っていたセックス・ピストルズと、ストレートなビートに強烈なメッセージを込めて、闘争手段としてのパンクを指標していたザ・クラッシュ。

    その両名のファースト・アルバムは、今聴いてみるとそう過激でもなく意外とポップにまとまっていて、シャープなロックンロールの名盤として捉えることができる。

    しかしダムドのこのファースト・アルバムは、今聴いても十分に過激なのだ。

    バンドのグルーヴ感が一丸となって襲いかかってくるさまは、まるでレッド・ツェッペリンのよう。

    それでいて、不思議と重苦しさはなく、スコーンと突き抜けた能天気さが爽快だったりする。

    そして、過激に見えてこの連中、先人に対するリスペクト精神をちゃんと持っているのか、結構カヴァー曲が多いのだ。

    このアルバムでも、ストゥージズの「1970」を「I Feel Alright」というタイトルでカヴァーしていたり、後には60年代ガレージ・パンクの名曲で構成された全曲カヴァーのアルバムを変名でリリースしたりしている。

    純粋に音楽を楽しんでいる、いわば「ロック馬鹿」という姿勢が素敵なのだ。

     

    背中を貫くようなベースラインがカッコよすぎるA面1曲目の「Neat Neat Neat」と、イントロで鳴り響く超絶ドラムの後にギターのパワーコードが炸裂するB面1曲目の「New Rose」

    初期のダムドといえば、やっぱりこの最強の2曲で決まりだ。

    ちなみに、「Neat Neat Neat」の日本盤シングルのタイトルは「嵐のロックンロール」

    なんじゃそりゃ、という感じだけど、タイトルに偽り無しなので仕方がない。

    頭に紙袋被ったメンバーが佇んでる、このジャケットの訳のわからなさも実にパンクである。

    その後ダムドは、メンバーを変えたり音楽性も変えたりしながらも、現役で活動中。

    何年か前にはサマーソニックなどで来日もしている。

    僕もいつか生で観て、「Neat Neat Neat」や「New Rose」をパンクキッズたちと合唱してみたいものだ。